愛と生肉と半分こ。(DOG'Sに関するクソ長い文章)
2021.2/19〜28まで中目黒キンケロシアターにて上演されたLIVEDOGプロデュース舞台『DOG'S』無事に幕が下りました。
私にとって2021年一発目の舞台だったのですが、スタートダッシュに相応しい名作で、倍率の高いオーディションだったということもあり、この作品に出演できたことが一生の財産となりました…
最後まで何事もなく、誰一人欠けることなく完走できて良かったです…このような状況にも関わらず忙しい中足を運んでくださったお客様に感謝が尽きません。皆様本当にありがとうございました。私、更に上にゆけるように、もっともっと精進せねばなりませんね。ついてきていただけたら嬉しいです。
以下、役のこと。
毎度ながら自分の演じる役のモンペです。
ネタバレしかない。
🤍
ペロペロしたら無くなっちゃうの?
いやいや逞しいです、
キャンディーちゃん。
キャンディー。実はオーディションの時点から狙っていた役でありました。かなり役作りしてオーディションに挑んだので、解釈違いだったら賭けだなとも思ったのですが、思い切って良かったです。
そしてあの、名前が可愛すぎではない…?今まで頂いてきた役もみんな名前最高女だったし毎回役名聞くたびにおい名前最高かよ!つって地面にのめり込んでいたんですが、ちょ、ちょっと今回は…あの…キャンディーって…そんな、キャンディー……??いや、犬だから普通か………でも、、流石に問答無用すぎでは…???何…?なんなの…?一体どんなオンナなの…???
まず昭和のちょっと面白い
アイドルソングで踊りながら登場。
犬達が暮らす港町に、お金持ちの飼い主と共に引っ越してきたビションフリーゼの女の子。キャンディー。好物は牛の生肉。🥩
大きな家で何不自由無く育ち、たちまち近所のオス犬達にチヤホヤされアイドル的存在になってしまう、茶目っ気たっぷりあざとメス犬でございました………
その名に相応しいあざとさ!
(完全猫派だった私は知らなかったのですが、ビションフリーゼとかいう犬、検索してみてもらえればわかるのですけれど、白くてふわふわ、およそこの世のものとは思えないぬいぐるみのような愛らしい造形をしておりまして……とにかくありえん可愛いイッヌです。ビションフリーゼらしさを目で見て分かるように、更に金持ちの飼い犬ということで装飾たっぷりでビジュアル面も拘っています。イメージカラーは相方アンソニーと揃えてホワイト×ブルー。尻尾や手袋はスタッフさんが愛を込めて作ってくださいました。感謝。)
キャンディーはイメージが二転三転するキャラクターだと思うのですが、前半はオス犬たちのマドンナとしてわちゃわちゃ周りを盛り上げる要素を持っていて、いかに声や動きをデフォルメするかという部分を意識して演じました。前半の彼女、100%計算であることには間違い無いのですが、特に悪意はありません。犬サーの姫であることに満足していて、ただ可愛いと褒められるのが嬉しいだけなのです。
そこに突如現れるビションフリーゼのオス、アンソニー。飼い主がキャンディーの旦那にとペットショップから引き取ってきたらしい彼もまた、負けず劣らずの個性で近所のオス犬達に激震が走ります。満更でもない様子のキャンディーと新婚ライフ(多分バカップルだと思う)を楽しむ矢先……
飼い主の会社が倒産&夜逃げで、2匹は捨てられてしまいます。(ほんとうにつらい)
金持ちの飼い主に何不自由無く育てられ、野生で生きてゆく術など知らないキャンディーは、頼りない旦那のアンソニーを張り倒し(ビンタ×2です)、餌を分けてくれるという町のボス・裕次郎に持ち前のあざとさを駆使してポジションを確立。その後も町で一番強いと評判のオス・ブルースに取り入るべく、邪魔な存在であるメンフィスに精神攻撃する悪女っぷりでした。ここは同性のお客様から嫌われてという演出家の充さんからのオーダーもあり、かなり苦戦したシーンでありました。
後半のキャンディーは前半とのギャップを意識して、強い口調の中でメスの部分を武器にして生き方を変える決意と、女として落ちてゆき自分を保てなくなる焦り、かつ物語を動かす為の悪役として嫌らしさも分かりやすく表現したいと思っていましたね。ど、どうでしたでしょうか……。
(余談ですが石井、舞台上で男性にビンタする役はこれで2度目なのですが、今回は笑いに落とさなければならないシーンだったので中々上手いこといかず、アンソニー役のぐんちゃんには沢山練習に付き合わせてしまいました…普通に痛いと思うし…稽古から合わせたら数え切れないくらいビンタしちゃったのですが優しい人で良かったです。いっぱい叩いてごめんね…ほんとに…)
最後はアンソニーが怪我だらけで瀕死のボロボロになりながらもキャンディーの為に探し出した、ちっちゃな牛の生肉を差し出してくれて、2匹で半分こ。ペロの後押しもあり、少し離れた町で一緒に生きてゆくことを決め、作中での2匹の物語は終了します。し、幸せに生きるんだよ…!!!😭😭😭
(と、自分の役に寄りすぎ&ざっくりと書きすぎましたが、来れなかった方にも雰囲気は伝わりましたでしょうか…)
キャンディーはかなり軸がぶれる(ように見える)キャラなのですが、彼女の女としての生き方は確かに二転三転していて、自分の得意なことと不得意なことを誰より分かった上での賢い判断だったように思います。
愛があったとして結局最後に何が残るのさとか、冷めた私は時々思ってしまうときもありまして、想う気持ちの強さよりも、現実的で物理的な強さや経済力が野生を生き抜く上では大事なのは事実なんだろうなーと。だからキャンディーが最後にした選択って賢いか賢くないかと言われたらうーん…
でも人を想う気持ちって揺るがない時はまじで揺るがないしさーー、ほんとに理屈じゃどうしようもない感情の波というのはあって、
これっぽっちの生肉が、あの時何より輝いて見えたんだろうねキャンディー…
それが誰かを想うこと、愛なのかもしれん…
キャンディー、愛のオンナだったよ…………
DOG'S、皆生きることに一生懸命なんです。
でなきゃ生きてゆかれないから。傷付くのは怖いですもんね。
それでも誰かを想ってしまうよね。利害抜きに、自分が一番傷付かない方法を考えたいのに、相反する言葉が苦しくて、でもそちらを選んでしまうのね…。
モモコの「早く行って」とか、でもモモコをほっとけないメンフィスとか、ライバルのアンソニーの背中を押すペロとか、飼い主と再会するブルースを祝福するメンフィスとか…他にもさ〜…
賢くない不器用な犬のみんなが愛おしいな、DOG'S…。良い作品です。永遠に再演し続けてほしい…………。
すみません、脱線したかもですが、未来のことは分からないので彼女たちのこれからの犬生が幸せであればよいなと願うばかりです。
まあキャンディーちゃんは逞しい子なので大丈夫だと思います。アンソニーいるしね。😉
DOG'S、本当に出演できて良かったです。
お芝居が更に好きになったし、座組の皆に刺激受けまくったし、実力不足も実感しました。あ、あと、少しだけダンスが好きになりました。出来ないことは出来るようになる未来しかないのだから、苦手意識を持つより伸び代を楽しんで、という充さんのお言葉にハッとしました。ずっと忘れずに胸においてゆきたい。待って、充さんから頂いたお言葉、こんなところに書いちゃっていいの?座右の銘にするので忘れてください。
座組の皆も私の為に残って練習に付き合ってくれて、本当に泣いちゃうくらい嬉しかった。ありがとうございました…!
いやブログ長すぎだろ!!!!!!誰が読むの?これ?でも鮮度があるうちに書いときたいし…。
私、コミュ障はコミュ障なんですが、喋りすぎて後で後悔するタイプのコミュ障なんですよね
わはは、消すかもです、すみません。
※これで最後だよ。
最後によいお知らせです。
*danke*プロデュース舞台
『明日こそ月は綺麗でしょうね。』
あなたは人を殺せる免許、欲しいですか?
これは殺人ライセンスをめぐる
「いのち」の物語。
日程:4/21(水)〜25(日)
会場:日暮里d-倉庫
望月teamで出演します。
【出演回】
21日(水)14:00〜/19:00〜
23日(金)14:00〜
24日(土)18:00〜
25日(日)12:00〜
21日(水)14:00〜/19:00〜
23日(金)14:00〜
24日(土)18:00〜
25日(日)12:00〜
春です!つぎはどんな役なのかワクワク!
是非よろしくお願いします!
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